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APワールドメディア

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貸切バスの「極端な安値」にご注意ください

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安さの裏にあるリスクについて

近年、日本各地で貸切バスの料金に関して、これまでの水準とかけ離れた極端に安い価格が提示されるケースが増えてきています。

背景には、インバウンド市場の変化があります。
特に中国からの団体旅行を主な顧客としていたバス事業者の運行が減少し、その影響で従来とは異なる市場へ参入する動きが見られています。

新たな市場に挑戦すること自体は、決して悪いことではありません。
サービスの向上や利便性の改善など、健全な競争は業界の発展につながるものです。

しかしながら現在、常識的には成立しないほどの安価な金額で営業を行っている事例が散見されるようになりました。

そしてこの価格の中には、法律上の問題が生じる可能性があるものも含まれていると考えられます。

貸切バスには「最低運賃」が定められています

貸切バスの運賃は、完全な自由価格ではありません。
国土交通省が定めた公示運賃(下限運賃)が存在し、バス事業者はこの下限を下回る料金で運行を行うことはできません。

この公示運賃には、単なる燃料費やドライバーの給与だけではなく、

  • 車両の整備・点検費用
  • 運行管理者など安全管理体制の維持費
  • ドライバーの健康管理
  • 安全教育・研修
  • 任意保険
  • 車両更新費用

など、安全な運行を維持するためのコストが含まれています。

つまり、この運賃は
「安全に運行するために最低限必要なコスト」
として設定されています。

極端な安値は何を意味するのか

もし、明らかに安すぎる金額でバスが提供されている場合、
その裏では次のような問題が起きている可能性があります。

  • 公示運賃を下回る違法運賃
  • 車両整備費用の削減
  • 運行管理体制の不足
  • ドライバーの過重労働
  • 安全教育の不足

もちろん、すべてのケースがそうだとは限りません。

しかし、通常では成立しない価格である場合、
どこかで本来必要なコストが削られている可能性は否定できません。

仮に事故が起きなかったとしても、それは
高いリスクの上で、たまたま無事故だった
という状況である可能性もあります。

2016年 軽井沢スキーバス事故の教訓

2016年、長野県軽井沢で発生したスキーバス事故では、
15名の尊い命が失われました。

事故の背景の一つとして指摘されたのが、
公示運賃を大きく下回る価格での運行です。

当然ながら、ルールを守るバス会社はその依頼を受けません。
結果として、安全体制が十分とは言えない事業者が運行を担うことになり、重大事故へとつながりました。

この事故は、
価格と安全が密接に関係していること
を社会に突き付けた出来事でもありました。

「安い」ことが最善とは限りません

旅行やイベントの予算を考えるうえで、
価格が重要な要素であることは当然です。

しかし輸送、とりわけ人命を預かる貸切バスにおいては、

「安さ」だけで判断することが最善とは限りません。

極端に安い価格は一見魅力的に見えますが、
結果として

  • 安全リスク
  • 法令違反の可能性
  • 事故発生時の責任問題

といった大きなリスクを伴う可能性があります。

いわば
「安物買いの銭失い」
になってしまうケースもあり得るのです。

不自然に安い見積があった場合

もし、他社から

  • 例年より極端に安い価格
  • 相場から大きく外れた見積

などが提示された場合には、
弊社の利用有無に関わらず、お知らせいただければ幸いです。

その金額が

  • 法令上問題がないものなのか
  • 正常な運賃体系なのか

可能な範囲で検証いたします。 弊社に依頼するかどうかは関係なく。

安全を最優先とする業界であるために

貸切バスは、
多くの命を預かる公共性の高い輸送サービスです。

私たちは

安全が最優先であり、最も重要な義務である

という考えのもと、日々の業務に取り組んでいます。

健全な競争のもとで、
旅行業界と貸切バス業界が持続的に発展していくことを願っています。

その一助となるよう、
これからも安全と法令遵守を大切にしてまいります。

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